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「最後別れるときに、次会ったら伝えたいことあるからって言ったんだよ。
今となっては恥ずかしい思い出だが、それが約束ってわけだ」
「その伝えたいことってやっぱり…」
「あぁ、好きってことだな」
「それは恋愛対象として?それとも幼なじみとして?」
「昔はとにかく好きってことを伝えたかったからな。でも今は…」
「今は?」
「この気持ちはきっと恋愛対象の好きなんだと思う。
もう何年も会ってないから、今どんな顔をしてどんな性格をしてるかなんてわからないけど、詩音のことを思うと胸が高鳴るこの気持ちは恋愛対象の好きだと思う」
「でも恭介がそんなに思ってても、向こうは違うかもしれないよ?」
「あぁ、例え向こうが俺のことを忘れていてもいい。
詩音が別の男と付き合っててもいい。
でも俺は伝えなきゃならないんだ。約束をしたから。
例えその恋が実らないとしても約束は絶対に守る」
「おぉ、それでこそ僕の親友だね!僕は全面的に恭介のこと応援するから頑張ってね」
「あぁ、ありがとな。自分の気持ちを伝えきって、それでも実らなくても後悔はしない」
やっと話しが一段落したちょうどその時、飲み物が運ばれてきた。
店員さんがコーヒーとオレンジジュースをテーブルに置く。
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