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「それじゃ僕は走って帰るから。また明日ね!」
「あぁ、気をつけて帰れよ」
そうして2人は別れた。
恭介はやることがなく、近くの商店街をぶらつくことにした。
「久しぶりに来たな。時間もあるし、ゆっくり見て回るか」
そう言って商店街の中へ入っていった。
「さて、時間もいい感じになったし帰るか」
恭介は家の方向へ進路を変える。
その時、1人の女の子とすれ違った。
バッ――!!
その瞬間に勢いよく振り返った。
「今のは…、まさかな」
(今の女の子、一瞬、詩音の面影があったから振り返ったが…。まさか詩音がここにいるわけないか…。
それにしても今の女の子、可愛かったな)
そう思い、思考を別のことに切り換える。
しかし恭介は気付かなかった。
この女の子が身につけていたものに。
胸元に光るシルバーの指輪の存在に。
そして思わなかっただろう。
この女の子をすぐに見ることとなるとは―――
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