日常

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舞台は私立桜花学園。 その学園の中を2人の男子が全力疾走していた。 「なぁ空、なんでこんな状況になってんだ…?」 「んー、あれみんな恭介のファンクラブの娘達だと思うよ?恭介様ぁ~って言ってるし」 「それじゃお前もだな。空様って聞こえるしな」 いきなりなんだと思う人もいるだろうから説明しよう。 恭介と空は今、必死に校内を逃げている。女子の大群から。 なぜなら恭介と空は顔は美形で頭脳明晰、運動神経抜群といった要素を完璧に揃えている。 故にファンクラブができ、今に至るわけだ。 「お、ここだな教室は」 目線を少し上げれば2ーAの文字。 どうやら2人は新2年生のようだ。 教室の前に着いたはいいが、2人の顔が少しばかり険しくなった。 「さぁ、第2関門だ…」 「そうだね。どーする?」 「空、お前が先に入れ。騒がれるの嫌だからな」 「ん、おっけぇ。ほら恭介、そんな仏頂面じゃイメージ悪くなるよ。もっと愛想良くしなきゃ。第一印象は大事だよ?」 といって恭介の頬をムニッと引っ張る。 教室の中にもきっと2人のファンがいるだろう。 だから関門なのだ。 「さて、追っ手も追い付いて来たことだし、そろそろ中に入ろうか」 「…あぁ」 そういって空がドアに手をかける。
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