差し出した手

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出て来ねーなぁ…。 俺が頭ン中、混乱させてんだろーな……。 ごめんよ、ナツメ。 でもな、もう止まんなくなっちゃったんだよ~!! そうやって頭ン中で一人芝居を繰り広げているところに、ナツメが溜め息をもらしつつトイレから出て来た。 えぇ~!? 溜め息もらす程困っちゃってんの!?ひょっとして!! 「遅いっ!!」 「ぅわあぁ!!…アニー!?」 「あんまり遅いから、ゲロゲロやってんのかと思っちゃったよ」 あぁ……、 また変な事言っちゃった……。 俺って、ダメなヤツ……。 「お気遣いありがとうございます。ヒーセの隣にいたら、やってただろうね、」 「間違いない(笑)」 「さ、スッキリしたし、飲み直そう!」 ガツッ 「痛っ」 ダメだ、俺はまだ何も言ってない! と、口で言うよりも前に体が動いていた。 無意識にナツメを壁に押さえ付ける格好になってしまった。 「待てよ、まだ返事聞いてない」 「だって、あれはジョーダ……!?」 違う!! 冗談なんかじゃない!! 説明するのも、ナツメを黙らせるのももどかしくて、キスでナツメの口を塞いだ。
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