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「とうとう明日は、渋谷公会堂だね♪」
「はっやいよなぁ、ついこの前決まったかと思ってたのにさぁ、もう明日だもんな!」
「アコ、明日は見に行けないケド、頑張ってね」
「うん。……渋公の後はツアー入ってるからしばらく逢えないと思うケド…、」
「大丈夫。…時々、思い出した時に来てくれれば、アコは、ウレシイ」
「く~、可愛いよ、アコ!そうゆう風に言ってくれちゃうからアコの事好きなんだよ、俺は♪」
そう言って、愛しいアコを抱き寄せると、アコは大きな目を細めてニッコリと笑った。
「いいの。アコは、英太くんがこうやって、時々来てくれるだけで、いいの」
「く~、可愛い、可愛い!可愛いからもう一回エッチしちゃお♪」
俺は菊地英太。
新進気鋭バンド、“LOVE COMMUNICATION”のドラマー、アニーだ。
“アコ”はお察しの通り、ちゃんとした彼女ではない。
「アコは他に男作んないの?」
「……英太くんて、そうゆうとこ残酷、」
「ゴメン、ゴメン!…だって、なんか俺、都合良く利用しちゃってるみたいでさ…」
「アコは、利用されてるなんて、思ってないよ?それに、アコは、いくら英太くんの本当の彼女じゃなくても、二股なんて器用な事、出来ないもん」
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