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俺達三人の支度も整い、残るメンバーのベーシスト・ヒーセこと廣瀬幸一を迎えに行き、ナツメの運転するバンで予定時刻をやや遅れて渋公へと向かった。
「もう渋公に着くよ。そろそろファンのコがいると思うからロビン達はくっつくのヤメてよ」
ナツメがバックミラーで二人を見ながら注意をする。
「すっげ~!!渋公だよ~!!」
でも答えたのはヒーセだったけど。(笑)
「興奮すんなよ、(笑)」
「興奮しないでいられっかよ!!渋公だぜ!?渋公!!」
俺の忠告虚しく、ヒーセはかなり興奮している。
あ、実は俺も興奮しちゃってんだけどね。(笑)
「さ、降りるよ!ファンのコに捕まんないようにね!エマ、立ち止まっちゃダメよ。ロビン、カムフラージュもいいけど女の子の品定めはダメだからね。アニー、なんでもかんでも返事しなくていいのよ」
アイアイサー。
ナツメの助言は、一気に出て来るから返事しても聞こえてないんだよね。
「ヒーセは……、興奮してて聞いてないか…」
でも、聞いてるかどうかは確認してるらしい。
ナツメはチラっとミラー越しにヒーセを見て、溜め息をついた。(笑)
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