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「やったねぇ、レイアン。こんだけキレイに残ってるなんて思わなかったね?」
「ああ…これなら見つかりそうだな、"神の牢獄(インモータル)"も」
うんうんー、と実に楽しそうに頷く少年は、年の頃13~15と言ったところだろうか。松明の光に照らされた黄金の髪と瞳が、キラキラと輝く。もっともキラキラしているのは髪だけではなく、その表情を見る限り、好奇心で輝きが3倍増しになっていた。
うずうずしているその少年を、レイアンと呼ばれた青年はやや疲れた表情で眺める。年の頃は20歳前後。後ろで束ねた髪は闇に融けるように黒く、対照的な深紅の瞳が印象的だった。
彼は松明の灯りをあちこちに翳しつつ、足元でうずうずそわそわしている少年に声をかける。
「アメル。盗掘がないってことはアレだからな。不用意にあちこち動…」
かっちん。
「アメ…ル?」
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