我が家にて

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「陽。隠さないよ?」 多分目のことだと思う。 彼方も知ってるんなら、別に問題はない。 俺は頷いた。 「別にいいよ」 すると、目に違和感が出てきた。 彼方が声も出せないでいる。 「俺は陽と契約した」 「…本当に?」 先輩の言葉をまだ信じてない様だった。 「そうらしいよ」 俺が補足するように言う。 彼方はようやく信じたように唸った。 「なら、お嬢様にも『聖具』が必要となってくるな…」 「…そうか…」 …『聖具(セイグ)』って何だ? 彼方は、俺の心を読んだように口を開く。 「お嬢様。聖具とは俺達の力を具現化して、あの半透明?の奴を倒す為の武器ですよ」 続いて先輩も口を開いた。 「ついでに、あの敵のことを『虚ろ』、それを倒す俺達は『現(ウツツ)』と呼ばれる」 …面倒だな。 ってか、俺は覚える必要あるのか? 大方、聞いたら『契約したからある』って言われるだろうから、止めとこ。 「…って、俺も戦うの?」 「陽の力は俺達よりも強い。これを見逃すと思う?」 先輩、実は饒舌(ジョウゼツ)だよな…。
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