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「俺、独りで寝ると夢で真っ暗な所にいるんだ。声も手も届かない。孤独な所」
楼は続きを待ってくれてる。
「だから…夜、ここに…側にいて…」
その言葉で、楼は笑った。
「夜であろうとなかろうと、俺は陽の側にいるよ」
…良かった…。
契約は200m以内。
でも俺の場合、200mなんて遠すぎる。
側にいないとダメなんだ。
平日の夜は大体其方がいて、休日は六花に来てもらっていた。
朝と昼は六花と茉乃がいたし、休日もそんな感じで俺は決して独りにはならなかった。
それでも、いつまでもそういう訳にはいかない。
六花や茉乃にも都合があるし、未来もずっと側にいてもらえるはずもない。
だからこそ、余計に恐かった。
皆が離れていくことが。
だから欲しかった。
いつまでも側にいてくれる人が。
「本当に…ありがとう」
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