学校より

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…朝が来た。 でも、どこの誰だろうな。 新しい朝は希望の朝って言った人。 俺は朝には割りと強いと思うけど、隣の人…楼が全然起きる気配がない。 「…楼、朝だぞー!起きないと遅刻ー!」 と言っても、実際はまだ余裕な訳で。 何か遅刻ギリギリって嫌だし、早めに行っていつも六花や茉乃と話すんだよ。 俺の朝休憩はな。 現在6時30分。 普通に準備をすれば余裕で間に合う。 只、この人が起きないんだよ。 朝には弱いらしいな。 うーんと唸っていると、ノックの音がする。 「どーぞー」 扉が開く。 そこにいたのは、何ともグッドタイミング! 楼を起こせそうな彼方だ。 「彼方!楼を起こして!」 「俺より、お嬢様の方が起こすの簡単でしょう?」 それで起きないから言ってるのに! 「では、とっておきの方法を」 俺の耳元でその方法を言う。 「本当にいけるのか?」 「完璧ですよ。それで楼が起きなかった蹴り飛ばしましょう」 …飛ばすんだ…。 ま、これで起きれば問題ないんだが。 俺は楼の顔に近付いて、唇を重ねた。 楼は凄い勢いで飛び起きた。 …彼方スゲェ…。 「…陽?」 「ん?何?」
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