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「どうした?六花」
「…それを話す前に…出てこないの?咲葉楼」
…楼?まさか!
「…やっぱバレてたか…」
どこからか楼が出てくる。
…何で?
「陽、昨日は何があった?」
「説明したろ?」
「アレは嘘と本当が入ってるよ」
…あー…やっぱバレた?
やっぱ六花には隠せないか…。
かと言って、昨日の全てを話す訳には…。
俺が思案していると、六花が凄く驚いた顔になっている。
…目に違和感…まさか!
「楼!」
「どうせ隠せないでしょ」
諦めた様な言い方。
俺の目には、1つの光が輝いている。
六花の思考が今の状況に追い付かない。
やっと整理が出来たと思えば、楼の胸元の襟を掴む。
「お前…陽に何した?」
…珍しい。六花がここまで感情を露(アラワ)にするのは。
「契約」
簡潔に述べた後、仕方なく俺が昨日の本当のこと全てを説明した。
「…で、陽はどうなる訳?」
…怒ってるか?勝手なことをして。
「分かんないけど、多分…戦うことになる」
楼は凄く言いにくそうに六花に伝えた。
六花は手を握りしめていた。
…何か悪いことした気分だな。
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