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名前が分からない人、取り敢えず先輩で行こう。
先輩は体を起こした。
傷はまだ殆ど何もしてないのに、完治に近い状態だった。
「…誰?」
…敢えて、先に名乗れ!とは言うまい。
「色舞陽だけど?」
言葉には出さなかったけど、実は先輩が喋ったことに少し驚いてるんだよ、俺。
「俺は咲葉楼(サキハ ロウ)」
楼…蜃気楼…。
「先輩…この名前、嫌いなのかな…」
ヤバッ!声に出てた…。
好きだったかもしれないのに。
…怒ってる?
と思ったけど、予想外。
凄い驚いてる。
「君、何者?」
「色舞陽だけど?」
それ以外に答えようがないよ。
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