一雫の欠片

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『あっ…、鈴?…鈴でしょ?そこにいるの?』 村へ帰る途中で、木陰から誰かが小走りにこちらへ駆けてくる。 『…紗霧?』 『ああっ、やっと見つけた。村中探したのよ。』 近くに寄って、荒い息をするのを軽く一息ついてから、 『ふぅ…、もう、いつのまにかいなくなってしまうのはやめて。それでなくとも宴まであまり時間がないというのに。』 呆れながらも、いつもの事だと紗霧は半ば諦めているようだ。
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