一雫の欠片

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さっきまでの顔の赤さが、絶対増したような気がする。両手で顔を隠したい。 『……、決まってるよ。』 『そっか、やっぱりあの人ね。私も決めてる人いるんだ。……お互い楽しみだね、星祭り。』 『紗霧…、…うん。』 夕焼けが顔の色をなるべく隠してくれるようにと考えながら、鈴は紗霧の見ている方向を見つめる。 そっちは村の入口に位置する。星祭りが行われる。 『鈴、そろそろ戻ろう。』 首を縦に振って、二人は急いで家路へ向かった。
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