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この年、木戸竜一の父、木戸宗一朗はノーベル物理学賞を受賞していた。
「ユキ、おはよう。」
宗一郎が頭を掻きながらユキと竜一がいるリビングへと入ってくる。
「貴方、早く朝食、食べちゃってください!」
「あァー」
「私、竜一の事、病院へ連れて行くんだから。」
「どこか具合でも悪いのか?…」
「一ヶ月検診よ!竜一はいたって健康!でも ちょっと気になる事が…」
「なんだい、ユキ。」
「竜一もう言葉がわかる見たいなのよ…気のせいかしら…」
「俺も竜一ぐらいの頃、おふくろの事、ママて呼んだって聞いたなーァ…」
「じゃ!貴方に似て天才なのね。」
その時である。
グゥ〰グゥ〰グゥ〰!!
窓ガラスが震えだす。
「なんだ!!地震か!?」
「貴方!!空を見て!赤く輝いている…」
「なんだ!まるで台風の目に入りこんだ見たいだ…!!もしかして時空の歪みが開いたのか!!」
宗一朗の顔から血の気が引いていった。
グゥゥ〰グゥゥ〰グゥゥ!!
一段と音が大きくなり棚の物が落ち始める。
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