《第3話 黒いブラ》

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二人はコンビニで買い物をしてキリコのアパートへと帰って来る。            つくば第二首都は24区に区分けされキリコのアパートはその第9区にあった。  キリコが部屋のドアを開ける。  「竜一君、入りなさい、ちょっと散らかってるけど気にしないで。」  「はァ はい…」 キリコの部屋の玄関にはビールの空き缶やコンビニの袋に入ったゴミが散らかっていた。  「ただいまーァ!」 「誰か居るんですか!?」 「美知子さんよ。」 「美知子さんですか…」 美知子とは木戸宗一朗が最後に囁いたミチである。 美知子は暗いリビングのテーブルでパソコンを見ていた。  「明かり付けるわよ。」 カチャ!  リビングの蛍光灯が付く。 「!!」  竜一が驚く。  美知子が竜一を見る。 「おかえりなさい。君が竜一君ね、私は長尾美知子、ヨロシクね。」 「あ〰はい…」  竜一は下を向き顔を上げなかった。  キリコがソファーに座る。 「今日は竜一の歓迎パーティーだからね。」  美智子が掛けていたメガネを外し。 「毎日がパーティー見たいな物だけどね…」 「竜一!コンビニで買って来た物並べて!あとビール冷えてんの6本、おねがいね。」 「はい…6本ですか…」 「私が3本、美知子さん3本、計6本よ、お願いね。」
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