《第1話 オセロ対決》

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その人はゆっくりとした足取りで木戸竜一の前へと現れた。  「君が木戸竜一君ね、私はここITVセンター司令室、チーフ!武田キリコ、よろしくね。」 「はァ、はい…よろしくお願いします…」 竜一がキリコに頭を下げる。 木戸竜一の資料を見ながら話す、武田キリコ。  「竜一君、頭いいんだって…IQ180か、たしかにいいわね。身長は160。」 「今から伸びるんです!」 「それもそうね。じゃ!簡単なテストやってもらうわよ、レベルは高3程度の物だから君なら楽に解けると思うけど。」 「ボクまだ中3だよ!!」 「わかっているわ!いいから始めなさい!」 2015年東京に隕石が落ち首都東京は消滅していた。 それから15年、つくば第二首都は筑波の裾野に築かれていた。  その中心にITVセンターが聳え立っていた。 つくば第二首都は日本国の首都であり政治の中枢でもあった。  木戸竜一はそのITVセンターの120階の部屋にいた。  キリコがテストの採点が終わる。 「竜一君、35点よ!」              「35点も取れたんですか!」 「なに言ってんのよ!ここに来る人はね、この程度の物は100点が当たり前なの!」 『美知子さんなに考えているのかしら、こんなバカ、ITV学園に入れるなんて…』 ⚠文章中の『』はキャラクターが心の中で思っている言葉です。
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