変態王子

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「恵美さんは、かわいいですね。」 千尋はクスリと笑って私を抱きしめる 「別に、千尋に抱きしめてもらいたいなんて思ってないわよ!」 こんな時でさえも、素直に抱きしめて欲しいなんて言えない… 「素直に抱きしめて?って言えば可愛いんですけどね…」 優しく微笑み私の頭を撫でる。 そんな、普段見せない千尋の一面にドキドキしっぱなしだった 「そろそろ、行かない?授業始まっちゃうだろうし…」 千尋もさすがにマズいと思い出したのか、名残惜しそうに私の身体を離した。 「そうですね。 続きはまた今度と言うことで」 意地悪に微笑むと、私の手を引いて体育館倉庫から出ようとした 「ま、待って!」 とっさにどうしてかわからないがそんな言葉が出た。
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