秋期キャンプ

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小「矢部くん、さっきなんていったの?聞こえなかったんだけど。」 矢(ひっ、こ、小波くんの目がマジでヤンす! ……いつもならここで退くヤンすが、今日は違うでヤンす! ……だって…だって!今日は朝の占いで1位だったでヤンすから!) ちなみに占いでは『日頃の言いたいことを思い切って言ってみよう!』といっていたらしい。 小波の目をしっかり見据えて矢部は言った。 矢「小波くん!今日という今日は言い…」 パシーン 小波の平手が矢部を。 矢「ちょっと、こな…」 パシーン 叩く。 矢「や、やめ…」 パシーン 叩く。 矢「ゆる…」 パシーン 叩く。 矢(もう占いなんか信じないでヤンす!…) すでに矢部の頬は赤く腫れ上がっている。 小「とどめだよ、矢部…」 とどめを刺そうとしたそのとき。 コロコロッ コツッ どこからかボールが転がってきて、小波のスパイクにあたった。 小「あっ、ボールだ。どこからきたんだろ。」 矢(助かったでヤンす) よく見ると、どうやらみずきと聖がキャッチボールしてたのが転がってきたらしい。 みずきが大きく手をふっている。 矢(な、なんとみずきさんと聖さんでヤンす! ……も、萌え萌えでヤンす…あぁ、ボールになりたいでヤンす) 怪我をしていても矢部は矢部のようだ。 小「みずきさんたちのか…」(投げ返さないとあとでエラい目にあいそうだ) みずきたちまでは70メートルくらいはあるだろうか、小波はたいして助走もせずに投げた。
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