奇跡

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大きな木の下のベンチに 白いコートを着た女性が 座っていた。 更に近付くにつれ その女性が美穂だと 確信出来た。 6年の歳月が過ぎたとはいえ 美穂は美穂だ。 変わっちゃあいない。 俺は名前を呼ぼうとしたが 一度、足を止めて 自分の頬っぺをつねった。 "痛っ!" 夢じゃない! ほんまに 美穂がいる! そして、大きく深呼吸して 名前を呼んだ。 「美穂!」 彼女は下に向いてた顔を上げ ゆっくりこっちを見た。
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