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「ちなみに…大輔。
今回のテストの点数は?」
「13点…」
「うわ、不吉な点数」
「言うなよ…明徳」
あ…なんかさらに重力が増した気分…
「ま…まぁ平気だろ未使魔。
たった6倍の点数を取ればいいだけだろ?
オレよりマシだ」
「って…“オレよりマシだ”って司…
司は何点取ったの?」
「俺はラッキーセブンだ。7点」
司が指で7を作る。
「だって大輔。
司は10倍だよ?
だから心配いらないよ」
「でも司はラッキーセブン…
対する俺は不吉な13…
…なんか負けた気分…」
「ダメだよ大輔!
ちゃんと現実をみなきゃ!
大輔は勝ってるんだよ」
明徳が肩を揺さぶってくるが、大輔は起き上がることができずずっと伏せていた。
「まあでも、オレが回避できるテストだから未使魔なら余裕だと思うけどな」
「だって大輔。
追試まで最大3日あるから頑張ろう」
明徳の呼び掛けに、大輔は力なく腕をあげた。
ただの挙手のように見えるその姿は、大輔なりの精一杯のガッツポーズだった。
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