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「だいたいテストってさなんのためにあるんだ? 多分テストなんてものはよ先生が生徒をいじめるための道具として作っていると思うんだよ。ほら先生とかは迂闊に生徒を殴れないだろ? その怒りを発散する場所がテストだと思うんだよなオレ――――」
さっきからものすごい勢いで大村 司がしゃべっている。
司の前に座っている和光 明徳は“はぁ”とか“うん”とか“そうだよね”とかを連呼していた。
だいぶ前から聞かされていたようでその顔は疲れている。
今さっき教室に入ってきた未使魔 大輔はその2人を見るなりその場で固まっていた。
……今あそこに行ったら絶対に司の餌食になるな……
朝から愚痴を聞かされるなんて嫌だ。
明徳には悪いが踵を返し、教室のドアと向き合った、そのとき、
「大輔おはよう!」
教室中に響き渡るぐらいの大声で明徳が叫んだ。
どうやら逃げるのが遅かったようだ。
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