BEGINNING~新たな敵~

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ここではなんだからと言われ、良に落ち着いた雰囲気のバーへと連れていかれた。 良はウィスキーを、愛梨はカクテルを注文した。 乾杯して軽く飲んだあと、すぐに本題に入った。 良の話によると、組織に敵対する者の動きが最近活発になったらしい。 理由は全くもって不明だが、かなりの人数の能力者を狙っていて、組織の被害も甚大なものになっているとか。 「お前の身の心配はする必要はまずないが、一応耳に入れとこうかと思ってな。 もしそいつらが襲撃してきて、一般人を巻き込んで一番困るのは愛梨だからな」 身の心配はする必要がないとか言っておきながら、一応心配してくれてるのがわかる。 長い付き合いだから。 組織をやめた良のこれからの動向を聞いたら、どうやら既に方針は決まっているらしい。 今後はどこにも属さずに、フリーとして活動すると強気な口調で言った。 だが良の気迫におされて、これ以上深い話を聞くことはできなかった。
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