格闘

22/31
4718人が本棚に入れています
本棚に追加
/363ページ
「この野郎!」 慌てた仁科は、次に膝でキンテキをくらわせる。 その一撃はゾンビが少し浮き上がる程強烈なものだった。 普通ならどんなに屈強な男でも大声で叫び、のたうちまわる程の衝撃なのだが、ゾンビにはそれも効果はなく、仁科に噛み付こうと顔を近づけてくる。 「くっ…!」 仁科は焦りながらも、瞬間的にゾンビの着ている血まみれになった服の右えりと左腕をつかみ、柔道の大外刈りのように足をかけゾンビを倒した。 そして、トドメを刺そうと腰に戻したナイフに手をかける。
/363ページ

最初のコメントを投稿しよう!