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この世界は腐っている。
どいつもこいつもクズばかり。
いっそ死んだ方が世の中のためになるだろう。
高校生のタクは日頃からそう思っていた。
「こら、大居!ぼけっとしてないでさっさと訳しなさい。」
「・・・はい。」
タクはそう言うと長文をスラスラと訳し始めた。
「ーーgrow chin.」
「はい、結構。じゃあ続き嵐、訳せ。」
勉強が出来ない人に合わせて進める日本の授業などタクにとっては退屈意外の何物でもない。なぜなら、タクは全国模試1位の超優秀な生徒であり、その彼にとって授業のペースはとても遅いからだ。
いつも窓から外ばかり見ている。
(毎日毎日、同じことの繰り返し。本当にくだらない。)
ぼんやり雲を眺めていた時だった。空から何かが落ちてくるのがタクの視界に入った。
(何だ?黒いノートのようだけど。)
そして、その黒いノートのような物は校庭の芝生の上に落ちた。
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