612人が本棚に入れています
本棚に追加
けれど、それは一緒に住み始めてから半年後に変化し始めた。
仕事を変えた優駿は忙しくなっていった。
私達の将来を見据えての転職だったのは分かっていたので、私は帰りの遅い優駿を待った。
けれど寂しかった。
私も仕事を始め、すれ違いが大きくなり、次第に優駿の態度が変わり始めた。
仕事柄か、口調はきつくなり冷たくなった気がした。
きっと優駿だけではなく、私の態度も。
歩み寄りが必要だったのに、私は気付けなかった。
きっと…私がもう少し優しくしていれば、優駿も違っていたのかもしれない。
気付くのが遅かった。
優駿は私に無いものを私ではない誰かに求め、私も同様に篤史に求めた。
.
最初のコメントを投稿しよう!