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あの人の友達らしき人達がぞくぞくと集まり
現役暴走族たちが
来るはず
だった
『てか、俺等その死んだ先輩知らないんで。』
あの人の受話器の奥で、若い男の声が聞こえた
怒るでもなく
悲しむでもなく
そっと電話を切ったあの人
ほらね、今時流行らないんだよ
ヤンキーなんて
…ヤンキーなんて
『中止だ』
その言葉で集まったOB達が解散し始めて
『折角のお前の真っ赤な紅だったのにな』
うん、ヤンキーは流行らないけど
熱い想いは嫌いじゃないから
今宵はあたしまで
それらしくしてたんだ
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