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夜が待ち遠しい土曜日
髪を巻き、紅い紅いルージュと、一張羅で用意していると
予告通りに泣く子も黙る爆音が恐らく近所中に響く
ピンヒールを履き急いで表へ出ると
誰でも洗車後だって解るくらいのピカピカのパールホワイトと、窓から顔出さなきゃ信号の色が解らないんじゃないかってくらいの真っ黒フルスモーク
あの人が来た
ドアを開けると、相も変わらず真ッキンキンのリーゼント
『お待たせ』
『乗れ、今日はドライブだ』
相も変わらず、命令口調でクシャっと笑うあの人
暫くドライブをして、タバコと缶ビールを買って
またドライブ
ウーハーから聞こえるトランスは毛穴が開き鳥肌が立つほどで
会話はそんなに無く、草の生い茂る場所で駐車した
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