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そんな話をしていたら昌樹は誰かに電話をしていた。
スーッ………
すると部屋のドアが開き一人の男の人がうつむき加減で立っていた。
「悠斗、入れよ」
「おぉ…」
その人の名前は
木村悠斗(きむら ゆうと)
悠斗は背が高く、顔が小さいのが印象的で髪は茶色く染めていた。
私とも目を合わさない。
「こいつが今話してた悠斗や。
こいつがさぁ、お前に話あるらしくて聞いてあげてやぁ」
昌樹は悠斗の肩をポンと叩いた。
悠斗は私の目の前に正座をして、下を向いて小さい声で言った。
「お、おれ…
い、いつも…
み、美優ちゃんと同じ電車に乗ってて…
なんてゆうか…あの…
ずっと気になってて…で…」
「あ゛~!!
悠斗!!
お前なんで女の前ではそんなんやねん!
美優…
こいつはなぁ、入学してからずっとお前のことがなぁ…」
「昌樹!俺が言うから…」
悠斗はゆっくり私の顔を見た。
真剣な眼差しで私を見つめる…
私の心臓がドキドキしてる…
何これ…
「俺、美優ちゃんが男嫌いなことは知ってる。
でも俺はそれでもいい。
俺は美優ちゃんが好きや。
変な男がいたら俺が絶対守ったるから、だから俺と一緒にいてほしい」
悠斗はそう言い、頭を下げた。
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