心境

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彼女は細い路地に逃げ込んだ すかさず僕も後を追う 彼女の前方には高い壁 行き止まり… 僕は彼女の方へとゆっくり足を運ぶ 右手に持っていた血まみれのハンマーを上に上げる 彼女が泣きながら叫んでいる 来ないで!人でなし! "人でなし"に異常に敏感だった 僕は家族のためにここまでしているのに… 母を… 妹を… 救おうとしているのに… "人でなし"は酷すぎる 僕のなかで怒りが込み上げた 振りかざしていたハンマーが勢いよく彼女目掛けて振り落とした ガン… 彼女の頭から鮮血が噴水のごとく飛び出した あまりの痛さに彼女は頭を抱える 僕はその手をどかし、何度も頭をハンマーで殴り付けた 何発殴ったかは覚えていない 首から上はもう形をなくしていた 血に染まったハンマーがまた血を帯びた
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