心境

5/8
前へ
/21ページ
次へ
気が付くと空はうっすらと明るくなっていた 頭で考えるよりも体が動いていた 自分の家の中に入り、盗んだ宝石の中で一番大きいダイヤモンドを下駄箱の上に置き、手紙を添えた この宝石を売ってどこか遠くへ引っ越ししてください。それでもまだまだ余ると思うので、自由に使ってください。今までありがとうございました 勝より この手紙を書いている途中、泣きそうになった もう会うことが出来ないと思うと涙が止まらなくなった しかし、これで安心して暮らせる このダイヤを闇市に流せば莫大な金になるだろう そして… そこで、勝は我にかえった 気づけば30分もボーッとしていたのだ もうすぐ母の目覚まし時計が鳴るな… 気付かれる前にとっとと家を出よう… そう思い、勝は家を出ていった その足で警察署に向かった もちろん自首するために 血まみれの服に血まみれのハンマーを持って自首しに行ったので、警官は僕を強引に取り押さえた そして、二時間にもおよぶ取り調べを受けた後、裁判所へ向かった
/21ページ

最初のコメントを投稿しよう!

26人が本棚に入れています
本棚に追加