いち

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「いいから早くしろよ」 人の丈ほどあるハンマーを担ぎながら、獣の様な目で僧侶を威圧する戦士。 「わ、分かった」 明らかな殺意を感じて、僧侶が蘇生呪文を唱える。 「・・・」 戦士の意図が読めず、どうしていいか分からない僧侶・剣士・魔法使い。 「・・・はっ!な、何が・・・」 魔王、分単位の死より起床。 「あんたバカなんじゃないの」 戦士、蔑む。 他の3人は「せっかく倒したのに魔王を生き返らせたあんたのほうがバカだ」と言いたいが、言えない。 「あんたねぇ、魔王って自称でしょ?」 戦士、問う。 「な、何を言ってるっ!そんな訳ないだろうっ!」 つまみ食いがバレた子供の様な態度の魔王。 「大体ね、あんた間違ってるところが多過ぎるわ。まず、始まりの村に居着いてどうするのよ。人間が立ち寄れない様な辺境に作った城で待ち構えてなさいよ」 「し、城・・・」 魔王、気落ちした。 「何よ、あんた城持ってないの?私達が行くまでに作っときなさいよ」 「あ、ああ・・・」 魔王、肩身が狭い。もはや威厳もくそったれもない。 「それに、魔王って意味分かってるの?魔界の王よ?魔法使いまくってくるのよ?あんた何よ、どっからどう見たってミノタウロスじゃない。レベル3の私達にタコ殴りにされてやられるなんて、そりゃあんまりだわ」 「・・・すいません」 魔王、いつの間にか正座。 「いい?今回は逃がしてあげるからよく勉強してくるのよ」 「はい、分かりました」 「じゃあ、行きなさい」 「あの、質問なんですが・・・」 魔王、恐る恐る。
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