にい

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「はい、整列」 戦士が集合をかける。 僧(またあれか。しんどいのぉ) 剣(今日はどのくらいかかるんだろう) 魔(早く寝ないとお肌に悪いのに・・・) 3人、出来る事なら逃げたい。しかし無理だと知っている。痛いほど。 「それじゃあ、余命僅かの老いぼれから」 酒瓶を手にしながら戦士が言う。 「ちょ、なんじゃ!その呼び方は!」 僧侶、声が裏返り掛ける。 「何?それ以上に適した呼び方があんたにあるって言うの?ないでしょうが。アイデンティティさえないあんたにわざわざ愛称を付けた私の優しさを否定するの?」 「・・・すまん」 僧侶、身の危険を感じて謝る。酒の入った戦士に刃向かうのは、機嫌を損ねたライオンの顔に向かって至近距離から屁をするくらい無謀な事なのだ。 「はい、じぁあ今日の反省点は?」 戦士、促す。 「・・・すまん。分からん」 どう答えても通じないと判断して無難に交わす僧侶。 「あんたねぇ、どうして今はレベルの低い魔法しか使えない訳?前の勇者の仲間だったなら、初めから強力な魔法が使えてもよくない?秘呪文とかないの?ボケて忘れたの?痴呆?」 「・・・」 僧侶、奥歯を噛み締めながらも表情には出さない様に必死。 「あんたの宿題は、来週までにレベル80までの呪文を全部覚える事ね」 「はっ、80っ!バカ言うなっ!そんなの無理じゃっ!今まだレベル3なんじゃぞっ!1日中モンスターと戦ってもそんな経験値は貯まらんっ!それに来週って言っても今日はもう金曜じゃないかっ!・・・はっ!」 僧侶、つい反抗してしまった事に後悔。 戦士は何とも言い表せない、ただ確実に気味の悪い表情を見せた。
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