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「バカね。地下何階まであるかも分かんないのに、1階で迷ってもいらんないでしょ。取りあえず1階だけでもふっ飛ばしとくのよ」
戦士、『自分はなんて頭がいいんだ』と言いたそうな満足げな表情。
「早くしなさいよ、日が暮れたらランプの油がもったいないでしょ」
「あのー、もしアイテムがあったら・・・」
魔法使い、問う。
「大丈夫よ、あっても薬草くらいなもんよ。分かる?パターンっていうのがあるの。入ってすぐと、ダメージ受けて1人か2人ヤバい時。後はボスの1歩手前にあるもんなの、薬草は。他はせいぜいあって20~30ゴールドってところよ。お金は拾うのよ、原形留めてれば使えるから。ほら。じーさん、やって」
「・・・分かった」
僧侶、唱える。
「話にならないわ、全く」
戦士、呟く。
あの洞窟に地下などはなく、地上から入って奥まで行って終わりだった。
その奥で待っていたボスが瓦礫に潰されて死んでいた。ミノタウロス。・・・魔王が。
「じーさん」
戦士、一言。
「分かった」
「・・・はっ! 何が・・・」
魔王、分単位の死より2度目の起床。
「あんた、この半年何してたのよ・・・」
戦士、明らかな殺意。
「あ、あのー。城も作りまして、手下も何とか集めたんですが・・・。その・・・」
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