いち

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いち

「ぐふっ・・・」 痛手を負っていて吐血する魔王。 「・・・ふははははははははははっ!これで終わりだと思うな、勇者どもめが・・・。人間が内なる闇を抱く限り、私は何度でも蘇るのだ・・・。ふははははははははははっ!・・・ぐっ!」 事切れた。 それを世界中の民に伝えに行くかの如く、風が吹く。 「これでこの世界も平和になるのぉ」 僧侶、安堵。 「やった!僕達が勝ったんだっ!」 剣士、歓喜。 「これで、私達も普通の生活に戻れるんですね・・・」 魔法使い、感涙。 「・・・」 戦士。 「どうしたの?」 剣士、問う。 溜め息と舌打ちの後に、戦士が口を開く。 「・・・僧侶のじーさんさぁ、魔王に蘇生呪文かけてくんない?」 「は?」 他、3人。
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