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ちょうど校門と駅の中間に差し掛かった時‥
後ろから足音が迫ってくるのを感じた。
俺は振り向かなかった。というより振り向く暇もなかった。
次の瞬間、俺と街灯の間を摺り抜けるように人が通過していった。
それを追いかけるかのように長い髪が俺の肩をかすめた。
走りながらも唖然とする俺にお構いなく“奴”は物凄い勢いで駅の方へ行ってしまった。
辺りは薄暗かったが、俺が通っている高校の女子制服を着ているのが見えた。
―あんなヤツうちの高校にいたっけ?―
そんな事を考えながら駅の構内に入り改札を抜けた。
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