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「くぅん……分かりましたわん……今回の所は、琴葉が涙を飲みますわん」
琴葉はとっても残念そうな顔をし、人差し指を口元に当てながら答えた。
何だか、とっても可哀想な事をした様な……そんな顔だ。
「……あ、いや……そんなに落ち込まなくても大丈夫だぞ?」
結果的にではあるが、琴葉を拒む台詞を口にした事で瞬時に表情を暗転させた彼女に、和也は苦笑いでフォローを入れて見た。
――刹那。
「わぅ~♪。
大丈夫です和也さわん♪」
彼なりに自分の事を気遣ってくれた事を敏感に察知した琴葉は、どんよりムードから一転!、
びっくりするぐらいの勢いでテンションを回復させると、背景にバラでも咲いたかの様な表情で、
再び幸福度満点の笑顔へと急激に変化させた。
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