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同時刻。
クローク暦6016年。
神聖の森の東部に隣接した崇拝の村にその少年はいた。
ほんの少しウエーブがかった紅色の髪を後ろで一つに結んで、それで生まれた10cmもない尻尾が可愛らしい。
瞳はオレンジがかった黄色。
腰には大振りの剣が一振り。
今から行く地ではモンスターが出ないこともあって防具はほとんど身に着けず、探索しやすいように動きやすさに重点を置いていた。
少年の名をランフォード=グラッツという。
イグザレムの民は代々聖地を守るものとして教育される。
グラッツ家も4代前からイグザレムに移住し、この間15になったランフォードも一人前の守人としてやっと大人達に認められたばかりだった。
そして、彼にとって運命の出会いをする今日は、神聖の森に初警備することになっていた。
ちなみにランフォードは神聖の森に入ること事態が初めてなので、緊張だか不安だか感動だか責任感の所為でなかなか中に踏み込めずにいる。
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