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私は、あまり大きいとは言えない目をめいっぱい見開いて、織人を凝視した。
つい2ヵ月前に『好きだ』と、『つきあって』と告白されて、1度だけ一緒に映画を観に行っただけの、にわか彼氏の顔を。
「あきら」
織人は、強い口調で私の名前を呼んだ。
「なに?」
「『約束』してほしいことがある」
「いいよ。なに?」
私はあいだをおかず返事をした。
「僕がもし、こっちに戻ってくることがあって……っていうか絶対戻ってくるつもりだけど。
そのとき、陽に彼氏いなかったら、また僕の彼女になってくれる?」
「いいよ」
「本当に!?」
「うん」
織人の表情がぱっと輝いた。
私はちょっといい気分になる。
「よかった!
『約束』したから。
忘れるなよ」
「わかった」
私は、軽くうなずいた。
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