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死にたい
『ブクブク。°ブクブク°。』『ガチャガチャ』『救急車!救急車を呼べ!』仕事から帰って来た父が、お風呂に入ろうとした時だった…。
いつもの様に、バスタブの蓋を開けた父が慌てて、義母に叫んだ…。
…蓋を開けると、湯船にプカプカと浮かぶ『あたし』を発見したからだ…。
…数時間前…『1000まで数えられない子は、お風呂から出たら駄目よ!』と、冷たく言い放った義母に、二つ上の兄が従順に1000まで数えられなかった私を、湯船に残したまま、蓋を閉めたのだった…。
『ま・眩しい』奇跡的に、命をとりとめ、病院のベットの上で目覚めた…と、同時に五年しか生きて無い五歳の『あたし』は神様を初めて恨んだ…。
なぜ…なぜ…なぜ『あたし』は生きてるの?
まだ、我慢しないといけないの?
『お義母さん』と呼ぶようになって二年の間、毎日、毎日、教育という名の虐待…腕には煙草の焼きを入れられ、勉強が(私立の幼稚園に通っていた)出来ないと、頭をくしで叩かれ…何度も何度も…頭が割れて血が流れても…何回も何回も、気絶しては水をかけられ…。
五歳で、初めて死にたいと思った…五歳で、死について真剣に考えた。
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