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「皆さん初めまして。今日から新しい学校です。楽しく過ごしましょう」
先生の素っ気ない挨拶からまた新しい学校生活が始まる。
「では自己紹介お願いします」
先生の指示があり、自己紹介が始まった。
他人の自己紹介を聞くのは彼女にとって退屈の他に当て嵌まる言葉が無いくらいだ。
そして彼女の番が巡って来た。
「初めまして。胡蝶と申します。家では日本舞踊をやってます」
周りがざわつく。
胡蝶は何事も無かったかのように席に着く。
容姿端麗、艶やかな長い黒髪、何事にも動じない眼差し。
初対面の者の目を引くには十分過ぎるくらいだった。
そんな平凡な少女の人生が崩れてしまったのはいつだったのだろう。
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