☆☆☆prologue☆☆☆

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船内。 俺は今、トルトリス学園に向かう船の中にいた。 辺りを見ると、自分と同じ制服を着た奴らがいる。 一人で考え事をしている奴、自分の武器を磨いてる奴、みんなでカードゲームをしている奴ら……。 暇な奴らだ。 つくづくそう思う。 まあ、俺もさっきからずっと水平線を眺めているが。 一応、今までしっかり勉強し、ここの学園にスカウトされたのだ。自分の進路なんて決めてなかったから、深くは考えてなかった。 「……」 少し、眠気がさしてきた。 何たって、この船に乗るため、まだ朝の霧が出てる時間に起きて来たのだ。 っていうか、ここにいる奴らはみんなそうなのだが。 しかし、清々した事もある。 この学園は、入学してから三年間、帰る事が出来ないのだ。 俺の家は、修行修行の毎日だったから、あんな生活から抜け出せるなら何でも良かった。 その時。 「おーい! 島が見えたぞぉ!」 一人の生徒が叫んだ瞬間、船内にいた奴らが甲板に上がった。 どうやら島が見えたらしい。 さすがの俺も、気になるものがある。 立ち上がり、そそくさと甲板に上がった。
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