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「トルトリス学園……?」
ここはドラグーン家の広間。
15才になったこの年明けに、珍しく俺にお客さんが来た。
目の前に座っている男……。
「うん、君も知っていると思うけど。僕はトルトリス学園の教師、バロードって言うんだ」
トルトリス学園。
もちろん知っている。一風変わった教育をしている学園だという噂をいくつか聞いた。
俺は目を細めて相手を見た。
「で、その学園の教師が、俺に何のようなんですか?」
そう言うと、この男、バロードと言ったか。
バロードは微笑みながら、言った。
「君の実力は、ここまで届いているよ。数々の強者を退ける剣術。その力を磨き続けるのも良いけど、やはり使わなければ意味の無いものだ」
などと、もっともらしい事を言ってくる。
しかし、いくつか引っかかる事もある。
「その言い方だと、俺の剣術を利用しなければならないんだよな? 学園なのに、何を考えてるんだ?」
もともと、こんな力なんて使われない方が良いに決まってる。
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