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「よっと……」
バリュライドは船から掛けられた梯子をを使い、島の船着き場に降り立った。
周りには、同じ制服を着た奴らが騒いでいる。
「ふん……」
バリュライドは制服のポケットに手を突っ込んだ。
その際、腰に掛けていた剣がぶつかり合い、音を立てる。
左の腰には剣が二つ。
一つは刀身が小さく、微かに弧を描いている剣。柄には、ダイヤ型の模様がいくつもある。
もう一つは一般的な形をした剣。これといった特徴は無い。
右に掛けられた剣は、左にあった一般的な剣と同じ物だ。
プラプラと辺りを適当に歩いていると、教師らしい服を着た青年が声を発した。
「ようこそ! トルトリス学園へ!」
青年は生徒全員の視線を集めた。
「みんなも長い船旅に疲れただろう! もう少しの辛抱だ! 今から学園に案内するよ!」
ついて来い、と言い残し、学園に向かって歩き出した。
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