水曜日

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雲一つなく、空は晴れ渡っている。 そんな中、硬質そうな黒髪の少年が寝癖をつけたまま、少し混み合った電車のドアによりかかっていた。 「はぁ~」 そして、人生の終わり、取り返しをつかないようなことをしてしまったような顔をし、溜め息を着く。 混んでいるだけでもストレスを感じていたサラリーマンがそれを聞き、彼を睨む。 しかし、少年はそんな事には気付くことはなく、既に憂鬱の原因となる今朝の出来事を、未だに寝ぼけている頭で思い出していた。
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