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    求めて さ迷って さがして     いつか見上げた蒼い月     真摯な光は 私をすり抜け 心深く 濡らした       分け合って 混ざって 一つに     願って 見上げた蒼い月     遥かな光は 私を貫き 埋まらない心 透かした       殻を破って 浮き彫られた切望     痛みと共に 向き合うのは あなたがいい         たった一つの存在 うちよせて かえす波のように     二度と同じ時は巡らないのに     果てしない闇を抱えて 臆病な存在     太陽に背を向けて のびる 長い影に捕まっている                     見つめて 逃げ出して 許されたくて 見上げた蒼い月     冷たい光は あなたを包んで     少しだけ強くした         バラバラな方を向いて咲く花達     すれ違い 踏みにじられても 生きてる         たった一つの存在 うちよせて かえす 波のように     二度と同じ時は巡らないから     果てしない闇を 明るくする 唯 一つの存在     長い影をふり切って 地図のない旅を続けている         捕われ 見失って うずもれてく     黒い手が 後ろ髪つかむ     顔色をうかがって 安易な孤独     傷つかない 傷つけない でも 何もない         たった一つの存在     誰もいないと 自分も消えた     色を選ぶのは自由 だから     果てしない闇を 光にかえられる 存在     意志(ふで)を持つ者だけに許される     美しい 淡い月         それぞれの世界に浮かんでいる 寂しい蒼い月     いつか 二つの月は重なって     果てしない闇を 光で照らす時を待つ     欠けた部分を埋め合って   いびつに まるい 蒼い月         影と共に 君を照らす       無言で浮かぶ 蒼い月              
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