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内田奈々と別れてからというもの、俺は彼女と一緒にご飯を食べに行けると言うだけの事で有頂天になり、鬼課長にこっぴどく叱られたって今の俺には“馬の耳に念仏”だった。
その後デスクに向かい仕事に取り掛かろうとするが、いったい何処へ行くのだろうか、何を話そうかと彼女の事ばかり考えてしまい、全く捗らないまま終業の鐘が鳴ってしまった。
「さて、帰るか!!!」
今日はヘマばっかりで鬼課長に叱られっぱなしだったけど、全く仕事にならなかったけど、なぜかとてつもない充実感を感じる。
外へ出るとまだ5時だと言うのに辺りはもう真っ暗だった。
「うぅう!!!寒っ!!!」
何処からともなく冷たい風が吹き込め、あっと言う間に俺の体温を奪っていく。
「早く帰って風呂入ろ!!!」
俺は暖かい温もりを求め、急ぎ足で家路を辿っていった。
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