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「はぁ…全く毎日毎日何なんだってんだ!!!」
俺はブツブツとぼやきながらホームの乗車券で切符を買い、電車に乗り込んだ。
通勤ラッシュを過ぎた車両はあまり乗客が乗っておらず、普段ならまず座る事の出来ない座席に難なく座ることができた。
暫くすると電車が動き始め、心地よい揺れによって徐々に睡魔が襲ってくる。
俺はその睡魔に負けまいと力んではいたが、結局襲い来る睡魔には勝てずうとうとと眠り込んでしまった。
―ガクンッ!―
「!???…っとと…あ、すみません…」
…どうやら俺は隣のおばさんの肩に寄りかかって眠っていたらしい…
かなり迷惑そうな顔で睨まれてしまったので一応謝った。
何もそこまで嫌そうな態度取らなくても………
おばさんと言えど、ちょっと傷付くなぁ…
そんなことをしているうちに目的の駅に近付いてきた。
――次は○○~○○駅でございす。お荷物等お忘れ物のないようお気を付けください。
○○駅を過ぎますと終点、○○○駅となります。――
すかさず駅掌さんの甲高い乗内アナウンスが流れた。
乗り過ごすわけにはいかない…俺は急いで鞄を片手に持ちドアの前まで進んだ。
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