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――プシュップシュー…――
―○○駅~○○駅~御降りの際は足元にお気を付けください。―
乗内アナウンスに後押しされるように電車を降り、改札を抜け普段は徒歩で15分掛けて行く距離を今日はタクシーを使って会社へと向かった。
会社に着くなり足早にエレベーターに乗り込み自分の部署の階を押し、間に合え…間に合え…と頭の中で暗示を掛けつつエレベーターの到着を今か今かと待った。
―ポーン…―
エレベーターのドアが空ききらない内に飛び出し、走って部署まで急いだ。
部署に着くなり課長が俺を睨みつける。
「…はぁ‥はぁ‥はぁ…お…お早うございます………」
「橘(たちばな)くんちょっと来たまえ。」
挨拶も早々に俺は課長に呼び出されてしまった。
うわっ…課長カンカンだよ……
俺は慌てて自分のデスクに鞄を置き、課長のデスクへと向かった。
因みに橘(たちばな)とは俺の名字だ。下は剛(たけし)…小さい頃は下の名前があるアニメのガキ大将と同じ事もあってよく“ジャイ○ンジ ャ○アン”とからかわれたものだ。
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