バレンタインデー

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 俺はもう一度涙をぬぐうとハルヒの顔を見つめ、一気に言った。 「俺は朝比奈さんの事が好きだ。長門の事が好きだ。でもそれはハルヒを想う気持ちとは違う。俺は涼宮ハルヒが大好きだ。愛してる。お前のチョコが一番欲しい」  ハルヒは俺の告白を聞いて、少し戸惑っていたがしばらくすると意を決したように言った。 「キョン………謝るのはあたしのほうだわ。気持ちを伝えたいのに伝えられなくて、いつももやもやしてた。それでみんなに八つ当たりみたいな事もしちゃった時もあった」  時もあった………っていつもじゃないか。こんな時でも、ツッコムところはツッコマないとな。 「もう、キョン!ムードぶち壊しじゃないの!いい、一度しか言わないからよーく聞きなさいよ」  ああ、よーく聞いてやる。ラジカセの録音スイッチ押した方がいいか? 「バカ」  ハルヒはそう言って息を大きく吸い込み、 「あたしもキョンが大好き!!愛してるぅーーっ!!!」  学校中の窓ガラスを割る事を目論むがごとく、大音声をあげた。
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